連日ニュースを賑わしている、このところの値上がりラッシュ、その影響が私たちの生活を直撃してきていますね。 原油価格、穀物価格の高騰が主な要因ですが、食品を製造販売している風林堂にも、その影響がじわじわ迫ってきています。
昨年秋ころ、最初に影響を受けたのがおせんべいを詰める石油由来の袋などです。続いてシリカゲル、石灰乾燥剤、ダンボールケース、今年になって醤油、そして今週は出荷用運賃の値上げ要請がありました。 今のところ米だけは何とか以前の価格が維持されているので、少しは救われていますが、コメ作りを取り巻く現状も厳しいので、いずれはその余波がやってくるでしょう。そうなれば近い将来、不本意ながら商品価格にこれらのコスト上昇分を反映させざるを得なくなるかもしれません。
過日、経済産業省の次官が、「投機マネーによる価格上昇で巨額の利益を得ている」米国大手投資証券などへの怒りを表明し、「原油の基礎的な価格水準は60ドル」とも述べています。 WTIでの決定価格と米国サブプライムローン損失とのリンクなどの問題点を解説する専門家も沢山いて、そんな記事を読むたびにやりきれない気持ちになります。
過去のアジア通貨危機の例を引くまでもなく、巨額の資金が世界経済に影響を及ぼし、我々の生活にまで直接関わってくる事態には、経済大国の政府さえも手をこまねくしかないということなのでしょうか?
そして、近年の地球温暖化の元凶とされている温室効果ガスとの絡みで、バイオ燃料の原料となるトウモロコシやサトウキビが国家の戦略道具になり、環境問題とリンクした複雑な駆け引きが始まっています。 おかげで、途上国では食料価格高騰に反発した暴動にまで発展する事態にまで至っているようです。
21世紀は始まったばかりですが、明るい未来が開けているはずだった今世紀、早くも先行きが見通しにくくなって来てしまいました。
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