P.O.V.(PointOfView)手法による、リアルパニックムービーとのこと。日本語では主観撮影と訳されるそうですが、現場に居た人が撮影した衝撃映像が映画そのものになっているというやつですね。
「撮るのよ全部!」という主役リポーター役の言葉が最後まで繰り返されることで、その必然性を強調しているという訳です。 先の秋葉原事件の時 も、多くの人が現場に向けて携帯やら、デジカメやらを向けて撮影している風景を見たばかりなので、こんな作品が次々登場する時代的な背景が整ってきたとい うことでしょうか。
作品中BGMはまったく使われていませんので、ビデオカメラの生中継を見ているような作りがリアルさを醸しだし、観客自信が、あたかも現場にいるような感覚で見ることになるわけです。また、視野が限られることで、見えないところへの恐怖心を煽っているのかもですね。
P.O.V.撮影については、手持ちカメラの撮影者がTVクルーという設定なので、高速パーンがほとんど無く、ブレも少なかったので見ていて目を回したり、酔うこともなく助かりました。
閉鎖空間、スプラッタ、オカルト的要素など、低予算と思われる中で、怖がらせ要素がいろいろ工夫されていて、中盤以降では「ぐー」に握った手にかなり力が 入ってしまい、しっかり怖かったです(汗) 特にクライマックスの「開かずの間」の中で繰り広げられる、謎解きに迫るおぞましきシーンは、心臓のヨワい方 は遠慮されたほうがいいかもと忠告差し上げたい出来映えです。
終盤の落としどころに向け、都合のよい状況設定や、展開に無理があるなとツッコミたくなるところもありますが、そのあたりはホラーを楽しむにはそこそこ目をつぶるべきかと・・。
余談1:見終わった後明るくなった場内で、私の近くにいたカップルの会話。女性「もっと怖いかと思った。」青ざめた男性「・・・。」
余談2:作品に邦人らしき登場人物がいて、「私がしゃべってるんだから~!!」みたいな言葉を日本語で叫ぶシーンに苦笑。
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